未知の快感

「あっ、あっ、あぁっ、ああぁーーっ!」

 

夫がわたくしのぐったりした両脚を抱え上げて、強引にムスコをねじ込んできました。

 

「いやっ、やめて……いやです」

 

「嘘をつくな。

 

こんなにいやらしく濡れてるくせに、嫌なものか」

 

それでも、心は、違ったのです。

 

わたくしの心は、あの方にだけ、抱かれたがっていました。

 

「お願いです。

 

もう、やめてください。

 

あなた」

 

「そうはいかない。

 

おまえだけ気持ち良くイッてそれで済むと思ってるのか」

 

「それは……」

 

「おまえが、あんまりいやらしいから、俺だって収まりがつかなくなったんだ。

 

最後まで付き合え」

 

悪いと思いながら、わたくしは目を閉じました。

 

こうしていれば、あの方に抱かれていると思うことができるからです。

 

「おまえが、こんなにいやらしい女だとは知らなかったよ。

 

ここまで濡れる女は初めてだ。

 

そんなに俺のムスコが気持ちいいか?」

 

お願いですから、黙っていてください。

 

心の底から、そう願いました。

 

「ほら、気持ちいいんだろ、なんとか言えよ。

 

さっきみたいに泣いてみろ」

 

「んぁ……」

 

「もっと、奥まで入れて欲しいのか?それとも、激しく動かされたいか?」

 

「あぁ……」

 

夫は、口にしたことを両方とも実行しました。

 

心でいくら拒絶しても、肢体は夫を受け入れてしまう。

 

どんなに悲しく思っていても、快楽に溺れた肢体が勝手に快感を求めてしまうのです。

 

「おまえだって、そんなに腰を動かしてるじゃないか」

 

「もう、許して、ください」

 

「俺のムスコで感じてるんだろ?」

 

「お願いです、許して……」

 

膣の奥に沸き起こる新たな未知の快感が、わたくしには恐ろしいものに感じられました。