シンデレラストーリー

「シンデレラストーリー」という恋愛スタイルの王道があります。

 

しかし、SF作家として有名な星新一さんは、この物語に疑問を投じています。

 

個人的にも同意できる考えです。

 

どんなに奇跡的でロマンチックな出会いをしても、一緒に居続ければ飽きてしまう、退屈な毎日が待っているという点です。

 

できることならば、いつまでたっても初恋気分でいたいものですが、人間の精神構成はなかなかそれを許してくれないようです。

 

星新一さんは著書の中で次のように結論付けています。

 

それは、「奇跡的な出来事があった」からこそ、二人の絆は保たれ、幸せは保持され続けるのだという帰結でした。

 

私もこのように、何か心の残るイベントを経ての恋愛が理想的だと感じています。

 

どんなに飽きても、喧嘩をしたとしても「そうだ、あのイベントがあったじゃないか」と相互に思い出せる仲です。

 

一般的に、同級生同士が恋愛・結婚するのが幸福だと言われるようですが、「とあるイベント」さえあれば、必ずしも同級生などに拘る必要もなさそうです。

 

しかし、こんなイベントがおいそれと転がっているはずもありません。

 

これらは願望ですので、これに一歩でも半歩でも近づけるようなスタイルを貫くことが、最適な恋愛への近道だと思ってもいます。

 

私が採用している方法は、「良い人間であれ」と自分に言い聞かせることです。

 

悪どい、賢しい人間と化すよりは、純粋なイベントを体験できるだろうと踏んでいるからです。

 

願わくば、この賭けには勝ちたいと考えています。